【映画感想】「スラムドッグ$ミリオネア」(2008)クイズの正解を導き出す過程と、主人公の半生を絡めて描く構成は見事
なので、書いた当時は、2009年であることを踏まえ、読んでいただけたらと思います。
今回は、アカデミー賞作品賞含む8部門を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」です。
【元の投稿日:2009年5月7日23:09】
「スラムドッグ$ミリオネア」公開当時(2009年)の私の感想
映画記事が続きますが、記憶が鮮明なうちに・・・
GW最終日の5月6日のレディースデーに、六本木ヒルズに雨の中、観にいってきました。
アカデミー賞を取らなかったら、おそらく、この作品、見逃していただろうから、そういう意味では、感謝しています。
上のクイズミリオネアのシーンからは、ちょっと想像もつかないような奥深いストーリー。
それをうまく、クイズの正解を導き出す過程と、主人公の半生を絡めて描いていて、その構成力の見事さは、うますぎる!と思えるほどでした。
2時間、すごい集中力で、ひきこまれて見入ってしまう、見事な作品。
まったく知らない俳優さんたちばかりでしたが、その一つ一つの表情が、今でも、鮮やかに思い浮かんでくるほどに、皆、素晴らしい演技でした。
知らない俳優さんたちだけに、それこそ、映画というより、ある意味、ドキュメンタリーにも思えてくるほど。
主人公の兄弟とラティカの3人は、ほんと素晴らしかった。
別にミリオネアになりたいわけじゃなく、「番組に出れば、ラティカが観るかも」っていう理由だけで出演したジャマール。
ジャマールを応援するインドの民衆たち・・・
また、子供の頃から、弟ジャマールを守り、最後まで弟を逃がし、自分が犠牲になった兄。
ジャマールが許さないって言ったあの時も、ホントは、ラティカを犠牲にすることで、弟を逃がしたなんて泣けるよ。
でもね、内容が内容なので、「面白かった」って言えないんだよね。これ。
娯楽作品として面白い、とか言っていいのかなぁ?ってずっと考えちゃうのです。
だから、アカデミー賞おめでとう、みたいな気持ちにどうしてもなれない・・・
なんだか、傲慢なようで・・・
それは、やはり、この作品の持つ「重さ」からきているんですよね。
かなり、残酷な場面も出てきて、私は、ホントこういうの弱いんです。。
この映画を、どう消化していいかわからないでいる・・・
いつか答えが出るのかなぁ?
とても、4択では答えられそうにないよ。
ファイナルアンサーはまだまだ先になりそう。。
ちなみに、最後のダンスシーンは、賛否ありますけど、私は、辛い気持ちでずっと見入っていたので、これで、ちょっと救われた気持ちになって、よかったと思ってます。
ところで、ラティカの顔の傷って、いつ、どこで負ったものなんでしょうか?
映画のなかで出てきましたっけ?
私が見逃しただけかなぁ~?
こちらが、予告編です。
Y!ブログ当時に頂いたコメントたち
Y!ブログに、上記の私の感想記事をUPした際、当時頂いたコメント及び、私の返事コメントを、以下、感謝をこめて、一部抜粋にはなりますが、掲載しておきます。
重たい内容なのに・・・たくましさを感じました。
スラムで走りまわる子どもたちの瞳が印象的でした。
>くるみさん、主役3人が、青年になってからもよかったけど、子役もまた素晴らしかったですね。
ホンモノみたいでした。
社会派とエンタメ性が、巧く融合された作品でしたが、印象としては、エンタメ性の方が強く感じたかな~^^;
インドのスラムの過酷さも、しっかりと描かれていたけれど、後半は、ラブストーリーかつファンタスティックな展開だったので、その悲惨さは緩和されましたね。
しかし、構成の面白い作品でした!
ラティカの傷は、つかまった時に、車の中(だったかな?)で、ナイフを顔に当てられるシーンがあったように思いますが。。。^^;
>Choroさん、なんか今日、「グラン・トリノ」を観てきたからか、今思うと、これ、やっぱりエンタメ性がかなり強いですね。
そういう意味では、重いようでいて、実は軽いのかもしれないって思いました。
ラティカの傷、あぁ、そういえば、車の中でナイフをあててました!
その前は傷なかったですね、そういえば。
さすがChoroさんです!
納得・・・ありがとうございました!
りりぃさんの記事を読んで、引き込まれました。
絶対、観に行きます。
ありがとうございます。
>mayさん、ほんとですか?
私のよくわからない文章に。。。
そんな風にいっていただけて、感激です。
ぜひ、ご覧になったら、感想聞かせてくださいね。
これは他のブロ友さんのトコロでも紹介されていて、興味が湧いた映画です~~
ますます見てみたくなっちゃいましたー
>Chiroさん、低予算作品ながら、賞いっぱい取っちゃいましたから、やっぱり気になりますよね。
ご覧になったら、ぜひ、感想聞かせてくださいね。
3つの舞台が交互に映し出されるのに、とてもわかりやすく、スリリングな展開を楽しめました。
インドの熱気ってすごいですね~
>Cortoucheさん、話があっちこちに飛ぶのに、全く見失わず、逆にワクワクできる構成は見事でしたね。
タージマハールは、みてみたいです。
靴とガイドに気をつけて(笑)
面白い構成だったし、見ていて飽きなかったです。
発展著しいインドの中には、まだまだこんなにもスラムがあって、そこから生き抜くために、毎日を必死に過ごしている子供達がいるからこそ、こういうすばらしい作品ができたわけですが、そう考えると、見る僕らも心してみないといけないなと感じました。
>かずさん、映画公開後も、主演の少年たちの家騒動が報道されて、話題になりましたしね。。
いまだに、カースト制度が、根強く残っていることに驚くと共に、いろいろ考えさせられました。
何か本当に、色々考えさせられてしまう映画ですよね。
兄の不器用な弟への愛に、切なくなってしまいました。゚(゚´Д`゚)゚。
>ゆきさん、クイズミリオネアを用いたエンタメ性あふれる展開に、ひきこまれますが、奥底にある色んな問題を考えると、難しい映画ですね。
弟思いの兄には、ホント切なくなりました。
考えてみたら、最近の人たちは、クイズミリオネア自体、知らないんですよねぇ・・・苦笑
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